ステンドグラスの歴史20世紀-現代

20世紀から現代へ

20世紀から現代へ

20世紀は、画家とステンドグラス職人とのコラボレーションが多く行われました。

シャガール、ルオー、バゼンなどが有名です。従来の伝統的なデザイン(例えば聖書にある物語の光景など)から抜け出し、抽象的なデザインも数多く見られます。

シャガールのステンドグラスなどは、ステンドグラスの伝統技術を駆使し、絵画をガラスという素材で表現することに、見事に成功していると思います。

20世紀から現代へ

またステンドグラス職人の中にも自らを作家と名乗る人も出てきました。

画家と共同で制作する職人達の一方で、自らオリジナルのデザインを描き、今までの伝統のスタイルとは打って変わった斬新なデザインで大聖堂や教会の窓を彩っています。

そこには7〜800年前の古くて歴史ある建造物と、現代の新しい感覚とが混ざり合い、見事に新旧の調和が生まれています。

また、そういった古いものに斬新なものを取り入れようとする風土がフランスにはあるようです。

もちろん人々の好みは様々ですが、こうやってステンドグラスの価値やステンドグラスに対する人々の受け皿が歴史とともに変化していく点は興味深いですね。(写真:ランスの大聖堂。Brigitte Simon作)

20世紀から現代へ

またダルドヴェールの技法も20世紀前半にパリで生まれました。厚さが2pほどある分厚いガラスの板を使って、樹脂もしくはセメントで固める技法です。

このダルドヴェールが入っている教会もしばしば見かけられます。写真は画家のフェルナン・レジェのデザインによるものです。

21世紀そしてこれからのステンドグラス

21世紀そしてこれからのステンドグラス

ステンドグラスは日々進化しています。現在では、斬新なデザインに加え、技術的な点においてもいろいろな技法が取り入れられています。中にはフュージングやまげガラスを使用したものも教会に入っています。

ステンドグラス職人達は、今までの伝統の職人的な技術を基礎に、ステンドグラスの新しい形や役割を模索し続けています。

そこには表現の自由があり、また新しいマテリアルや技法の導入の自由が見られます。また、一方では、古いステンドグラスの修復も活発に行われ、同じ教会内に違った時代のステンドグラスが共存するといったこともしばしば見られます。

フランスでは、このような状況を受け入れることのできる土台があったからこそ、今まで見てきたような長いステンドグラスの歴史を育んでこれたのかもしれません。そしてこの歴史はこれからも続いていくことでしょう。(写真:フュージング技法によるステンドグラス。Jazeneuil市、Thierry Gilhodez作)

※ステンドグラスの歴史(1)〜(4)は、自著である『ステンドグラス』(美術出版社)及びフランスのEdition du Moutard 『Vitrail』を参考文献とし、また現場での経験を踏まえて作成しました。今後も何か新しいことがわかりましたら追記していく予定です。